2008年2月分

 

2008年2月に衛星劇場で放送『赫い髪の女』 を観ました。周知のように神代辰巳監督の傑作(らしい) 。大型の砂利トラ運転手の石橋蓮司が、雨の無人のドライブインで拾った家出中の人妻・宮下順子と同棲。やってやってやりまくる・・・だけの話。
 並行して同僚・阿藤海と亜湖のセックスシーンもある(笑) 。ネットをフラフラすると、この作品を傑作と評する人が多い。何がどう良いのか、オイラにはよー分からん。しかしガサツな土方や運ちゃんたちの描写は妙にリアル。行われるセックスは獣のようだ。こういうシーンを延々と撮れるのは作り手側に実力がなければ出来ない芸当。だから傑作なのかな。

 ポルノとはいえ、画面もセットも決して安っぽい作りではない。この頃の日活撮影所の規模は全盛期と比較してどの程度だったのだろう。一部は売却された後なのだろうか? 、少なくとも現在よりは全盛期に近かったと思うし、スタッフの多くは残っていたのだろう。石橋蓮司の部屋のセットも細かいところまで作りこんであった。寝乱れた布団やコタツ。立て付けの悪い窓、薄汚れた襖。生活臭さがリアルに出ていた。ラピュタ阿佐ヶ谷で観た独立系のピンク映画よりも、セットが良く出来ていた。

 宮下順子は良いねぇ。オイラの世代ではポルノを引退した後で、2時間ドラマや刑事モノに出てたオバサンのイメージ。モデル上がりのスターさんとは違ってお金のかかっていなさそうな(良い意味でネ) 感じの美人。声の調子も弾んだ感じが心地良い。聞いていると妙な気分になってくるから、やっぱりこの人は名女優だ。


                    

 

同じく2月はVパラで放送。『可愛い悪魔 いいものあげる』も観ました。渥美マリ主演の軟体動物路線の一本。監督は井上芳夫だが、脚本は増村保造。例の如く(笑) 、体一つで逞しくのし上がっていく女性の話。孤児の渥美マリは恋人・田村亮と別れ芸者になる。
人気者になって大会社社長の高橋昌也の二号になる。高橋の娘の関根恵子と仲良くなるが、心臓に持病のある高橋は亡くなってしまう。財産乗っ取りから関根を助けて遺産の3分の一を貰って赤坂に豪華なクラブを出すまでを手馴れたタッチで描いた作品。毎度のパターンの話なので特に緊張感もない。気楽な調子で観られた。
 渥美マリはもう大好きれす。男は皆夢中になるのも分かる。この映画のときは20歳。観えない。この人に比べると関根恵子はイモ姉ちゃん(失礼) でしかない。


次は3月だーっ!