安藤センセはスゴイね

 

7日土曜はラピュタ阿佐ヶ谷に出撃! 『安藤昇のわが逃亡とSEXの記録』 鑑賞。先週後半から風邪ッぴき。だいぶ楽にはなったものの調子はイマイチ。昼間は大人しく引きこもっていた。どうしようかと思ったが、平日にレイトショーは次の日が苦しくなる。行くなら土曜しかない。

 

3月から続いた東映暴力映画特集もこれがラスト。安藤センセ主演のこの作品も有名作なので、ネットで語っている使い手は多い。そういや昔はぴあ見ると、毎週どこかしらの名画座でこの作品は上映されていた気がする。あの頃は日活映画一筋だったので、全く食指が動かなかった。今は割りとハマっているので、人の好みというのは変わるもんだ。
 周知のようにこの作品は横井英樹襲撃事件で逃亡した記録を元に、安藤センセ本人が主演したイロモノ映画(失礼!) 。逃亡中は愛人宅を渡り歩いて、セックス三昧の日々。逮捕されるまで、いや逮捕されてもヤリまくる姿を85分で描いた作品なのだ。
 これは安藤センセの生き方を象徴しているのではないか。戦友の小池朝雄が「(事件を起こしたのは) 腐った現代に活を入れるためだろ?」 的な事を言うのだが、センセは「そんなんじゃねえよ」 ってな調子で否定している。SEXと同じでとにかくヤリまくるだけ(笑) 。

 センセは相当なテクニシャンらしく女はみんなメロメロ。汗だくになって悶えまくる女に対して、センセは表情一つ変えない。自分の愛撫で感じている女を観察して満足しているのか? それとも行為の最中に襲撃されても対応できるように、周囲の状況を伺っているのか? 場在戦場。一つの隙を見せない安藤センセはカッチョ良い。
 若い頃にこの手の東映作品の洗礼を受けた男は、みんなこういうエロ漫画的なセックスをしているのかねぇ。


 スゴイのはラストである。子分は皆捕まり、ヤケクソのセンセは石橋蓮司と着物姿の有閑マダム(キネ旬の資料では“小杉じゅん” ) を襲ってプールサイドで犯す。バックから犯ろうと指入れすると、生理中で指先に赤いものが。これで興奮したセンセはフンっフンっフンっ!! 嫌がるマダムもセンセのテクの前にメロメロ。そこへ警官隊が突入。逮捕されるまでヤリまくる。刑事に強引に引き離されてパトカーで連行。途中で終わってしまい収まらないセンセは手錠のまま、両脇に刑事がいるにも関わらず、自分で自分のコルトをしごき始めるのだ。刑事たちに止められても、ドピュっ!! 白い液がパトカーの窓にベッチャリ!! 
「天皇陛下になった気分だぜ。」
トンネルに入って画面が暗くなったトコにエンドマーク。

 誰がいようがおかまいなし。やりたいからやる。小池朝雄が語るイデオロギー的なものは関係ないのだ。非常に自分勝手な人だが、演じているのがモノホンの安藤センセでは誰も文句は言えません。面白かった!!

                             

映画は22時25分終了。乗り継ぎも良くすんなり。バーAにでも寄りたかったが、土曜の夜は混んでいるだろう。本調子ではないのでまっすぐ帰宅。

 次は『60年代まぼろしの官能女優特集U である。まだまだラピュタ通いは続きそうだ。館内で不審なオタク中年を見かけたら、それはオイラです。こいつ賀津だな、と思っても、オイラは鬱で対人恐怖症なので、声はかけないでください(ホント) 。