エロは儚い 4

 

ラピュタ阿佐ヶ谷で『60年代幻の官能女優たち』 7日夜は『禁じられた乳房』 上映。終了後は小川欽也監督トークショー。 例によって3日もすれば忘れてしまいそうな話なので内容記入。

                

 
女囚クミ(新高恵子) は同室のリカ(左京未知子) とレズ関係。もう一人(名前忘れた)と3人で脱走。一人は捕まるが、クミとリカは東京での再開を約束して別々に逃げる。クミは途中ライトバンの運転手(鶴岡八郎) をヒッチハイク。セックスを条件に東京まで乗せてもらおうとする。林の中でセックスの途中、パトカーが近づいてくるのにビビッた運転手に置いてきぼり。一人逃亡途中に回想シーンが流れる。
 クミはどこだか知らないが地方都市の旅館で売春させられている。どういう経緯でそうなったのかは深くは語られないが、母親がここで女中をしていたらしい。女将さんが強欲オバサンだが、若い情夫(野上正義) にはメロメロ。この情夫は完全なヒモ状態。競馬や競輪に入れあげている。クミはセーラー服を着て売春させられる。コスチュームプレイも良いのだが、客はその上を行く(笑)。 客の爺さんは何と、蛇を持ち込んでのスネークプレイ(何じゃそりゃ?)。 
 情夫はクミの若い体に惹かれる。オバサンの金を持ち出し、二人で東京に出てくる。しかしこんなヒモ野郎がまともに働くわけが無い。地元のヤクザ? みたいなのを連れてきては売春させられる。これでは逃げてきた意味が無い。やがて妊娠。男の子供らしいのだが、「堕ろせ!」 殴る蹴る。逃げ出したクミは唯一の身内の叔母さんの所に身を寄せる。この叔母さんも強欲なのだが、クミが売春相手の外人から貰った30万円の指輪と、持ち出した10万円の現金を持っているのを知ると手のひら返したように大歓迎。無事に女の子を出産するが、ある日男がやって来てクミを連れ戻そうとする。抵抗するクミはハサミで男を刺し殺してしまう。捕まったクミの心残りは幼い娘(名前忘れた)。子供が邪魔な叔母さんは「結婚するから施設に入れる。」 娘会いたさに脱走したのであった。
 クミは林の中でセックスしているカップルを目撃。女の服やハンドバッグを無断拝借。着替えて東京の叔母さんのバラックにやって来る。何故かまだ刑事が張り込んでいない。そこへ刑事に付き添われた叔母さんが娘を抱いてやって来る。叔母さんはここには住んでいなかったのだが、警察に頼まれ娘と一緒に囮をやらされる。
 クミはリカと再会。リカは密輸をしている貿易商の情婦。リカは娘を連れて香港脱出を誘う。クミとリカのレズシーンを覗き観て興奮する貿易商。しかし張り込みの刑事が邪魔。クミと貿易商がセックスしている頃、リカは変装して買い物途中の叔母さんに「財布を落とした」 と近づき「子供を渡せば50万払う。」 と手紙を渡す。銭湯で子供を受け取ったリカ。そのまま3人で船に乗って香港に旅立っていく。メデタシメデタシ。

                

 
張り込みの刑事はどうかしている。目の前を娘を抱いたリカが歩いているのに見落としている。お役所仕事だね。実際、娘を渡して捕まった叔母さんが「お役人なんかに私らの気持ちなんかわかるもんか!」

 娘会いたさに脱走というのは、高倉健さんの『網走番外地』 を思い出す。あれは母親会いたさに脱走だった。しかし何も脱走すること無いじゃん。孤児院に預かってもらって、ムショを出て生活の目途がついたら引き取れば良いと思うのだが。

 最後は何かドンデン返しがあるのかと思ったら何も無くて、香港行きでハッピーエンドとは何だかなー、という感じ。新高恵子はキレイだがスタイルは良くない。小太りして胴長短足。勿体無い感じだ。

                

 
終了後のトークショー。この映画は小川監督31歳の時の作品。大蔵映画では200本程の作品を監督したが、殆んどはジャンクされたらしい。オークランドに埋められたから「誰か掘り起こして(笑)」  怪談映画(お化け、と言っていた)は残っているがみなジャンクされた、と残念がる。

 大蔵貢に300万円で映画が撮れると言って監督した『雌・メス・牝』が1週で3000万円売り上げた、と豪語。

 『切り裂かれた乳房』 撮影は10日ほど。早撮りの小林悟や渡辺祐介に師事したので自身も早撮りらしい。ピンク映画は全部見せたら飽きる。チラリズムが良いと語っていた。

 主演の新高はたまたまマネージャーが連れてきたので使ったそうだ。共演の左京未知子は日活から新東宝に流れた人。消息は知らないらしい。

 60年代の女優さんは、女優さんだった。今の女優さんはモデルさん。女優は育てるのが楽しみ、今は女優が育たない。3本も撮れば脇、というような事も語っていた。

 75歳の今も現役。現在でも小川欽也の作品は地方では受けるらしい。「健康のために年に1〜2本撮る。」 

 場内は満員。通路に座布団を敷いて座っている女性(スタッフ?) もいた。メモを取っている人や終了後に小川監督に挨拶している人、サインを貰っている人などもいた。関係者や“使い手” なのだろう。

 23時終了。まっすぐ帰宅。乗り継ぎが良く待ち時間も殆んど無かったのでスンナリ帰れた。ラッキー!!