こんな話しは今さらですが・・・

 

今月の東映チャンネル『県警対組織暴力』『仁義の墓場』、『ジーンズブルース明日なき無頼派』を観た。『県警・・・』と『仁義・・・』はご存知、深作欣二監督の傑作。昔は都内のB級映画館のどこかで毎週のようにかかっていた作品だが観る機会がなかった。
 今回、初めて観た。ストーリーに関しては他の邦画サイトで取り上げられていることが多いので割愛するがどちらも噂通りの傑作!!どこをチギッても名場面。川谷拓三のやられっぷり、松方弘樹の凶暴性も秀逸だ。刑事の文太アニイの世話でムショ行き前にトイレで情婦とセックスさせてもらったり、松方弘樹が池令子と乱暴に交尾(セックスなんて悠長なものではない。)するシーンは何ともコメントしがたい(笑)。松方がバックから「オウ!オウ!オウ!」と雄たけび上げながらペニスをぶち込んで行くところなどは「これぞ、男のセックス!!」と喝采を送りたい。 昨今の女に媚びるセックスなどは認めん。男はSで女はMでなければならないのだ。男は常に強くあらねばならん。女をイカセルなんてことは考えない。自分さえ気持ち良ければそれで良し。東映ヤクザ映画の洗礼を受けた世代などはこういう思想の人は多いのでは?
 『仁義・・・』もスゴイや。この映画の渡哲也はまさに疫病神。本能と欲望のままに生きる。そのためにヤクザ組織からもはじき出される。情婦の多岐川裕美がさびしく死んでいくさまは涙なしでは観られない。麻薬中毒となり壊れて行く、堕ちていく渡の生き様は日活映画にはなかったものだ。
 『ジーンズブルース・・・』の梶芽衣子と渡瀬恒彦の行き当たりバッタリ的な姿も壮絶。こういう映画と比較すると日活アクションなどは所詮ギャングごっこでしかないヨ。金子信雄や阿部徹クラスはどこへいっても相変わらずだが、郷^治や梶芽衣子などはこっち(東映)の方が性に合ってるのでは??
 鑑賞後、作品のパワーがスゴ過ぎて製作側の連中に力ずくで強姦された気分。(なんのこっちゃ?)。しかし3本とも気が滅入る映画だった。

 大笑い30年の馬鹿さわぎ