潤ますみでじょんじょろりん!!

 

お馴染みラピュタ阿佐ヶ谷のレイトショーで始まった『牧口雄二の世界』 。

11月27日(土) 『玉割り人ゆき』 
12月 4日(土) 『玉割り人ゆき 西の廊夕月楼』 

鑑賞に出撃!

 恥ずかしながら初見。お客さんは『玉割り人ゆき』 は30人くらい。『西の廊…』 は20人くらい。成人指定の映画だけど女性客もいた。ググるとこの作品を語っているブログは多い。DVDも出ている。牧口雄二って人気あるの?

 舞台は昭和初期。玉割り人とは遊郭で娼妓の指導をしたり、時には足抜けしようとした者に制裁を加える役回りもしているから管理者みたいなのかな。とはいえアキラの『女の警察』 とは全然違うようだ(笑) 。ゆき役を演じた潤ますみは演技なのか大根なのか知らないが、無表情な感じが良い。

 ゆきは女を捨てた女、という設定のようだが、1作目では大下哲夫(レッドバロンSSIの大郷キャップ) 、2作目では坂口徹(赤影のおじさん) とデキてしまう。二人で町を出ようとするのだが、男の方が殺されてエンドというのがパターン。1作目では川谷拓三に刺殺される。2作目では中島葵と無理心中。

 川谷拓三のやられっぷりは相変わらずでイイ。この情けないトコは自分を見ているような気がするのだ。娼妓の八木孝子を誑かして逃げようとしたものの捕まって拷問を受ける。川谷拓ボンはその罪を女になすりつけての命乞い。これ分かるなぁ。オイラでも絶対に同じ事をしてしまうだろう。拓ボンはヤキ入れられてペ〇スをチョン切られてしまう。どこまでもカッコ悪い姿にシンパシーを感じる。

 大下哲夫の役は無政府主義者。警察に追われていた大下から拳銃を預かるのが縁で知り合う。潤ますみを信用した大下は自分たちのアジトに案内する。ところが潤ますみを恨む川谷拓ボンに見られていて警察に密告されてしまう。大下の仲間たちは捕まってしまう(殺されたのもいた) 。潤ますみを疑った大下は呼び出して問い詰める。今までクールビューティだった潤ますみは一転、泣いてすがって「信じて〜!」 になってしまうのにはガッカリ。低予算ながら妙な雰囲気のある作品だっただけに、ここはイタだけなかったなぁ。結局、セックスして疑いは晴れる(笑) 。

 各映画ブログで突っ込まれているが、ラストの駅のシーンでは右隅に電話ボックスが映っていた。撤去は無理にしても何か被せて見えないようにすれば済んだのに、案外これ牧口監督はワザと入れたんじゃないの?(笑) 

 2作目では中島葵のストーカーぶりが良い。赤影のおじさんもここまで愛されたら殺されても仕方ないヨ。だいたいこの映画の赤影さんは、才能があって二枚目気取りの嫌な野郎だ。何でゆきさん、こんな男と。やっぱし女はこういうエエカッコしいの野郎が良いのかね。良いんだろうな(僻むな田舎者!) 。

 2作とも低予算で62分と尺も短い。カメラとか美術とか難しい事は分からないけど、インディーズ系のピンク映画に比べると、キレイで落ち着いた雰囲気の映画だった。

 主役の潤ますみ、何かエエなぁ。こういってはご本人やファンの方に大変失礼になっちゃうけど、25年前にお世話になっていた池袋のソープのお姉さんに横顔が似ているのだ。あの頃惚れていて何度も通ったっけ。でもあの時はオイラもウブだった。ルール違反だけど、デートに誘えば良かったと今でも後悔。しかし何と言って誘えば良いのか分からなかった。これは今もそうだな。

 この牧口雄二特集は今後も通おうと思います。場内で不審なオタク野郎を見かけたらそれがオイラです。こいつ賀津だな、そう思ってもオイラは更年期障害で鬱で対人恐怖症なので声はかけないでください。