日活ヤング&フレッシュよ永遠に

 

24日に日活俳優の山内賢さんが亡くなられました。TVのワイドショーでは、小百合サマの他、松原智恵子さんや和泉雅子さん、舟木一夫さん等のインタビューが流れていました。
 周知のように日活青春映画のスターの1人であった。いろいろな作品が思い浮かぶ。不良から好青年、トボけた役もやっていた。歌も歌えて楽器も出来る。器用な人だったのだろう。これだけ何でも出来る人ってそうはいない。

 特に不良とまではいかないが、少しヒネた青年をやらせたら良い味を出していたと思う。代表的なのは『悪太郎』 と『悪太郎伝』 か。しかしこれ今観ると特にワルではないんだよなぁ。軟派野郎ではあるが(笑) 。『星の瞳をもつ男』 も忘れられない。高橋英樹の弟で流行歌手だが、英樹に反目している。最後は和解。ステージ上で二人で歌って踊るシーンは記憶に残る。『学園広場』 も良い。閉鎖的な田舎の高校に転校してきたので、よそ者扱いされる。「よそ者はみんな泥棒かよ!」 の台詞が印象深い。
  『光る海』 では小百合サマの大学時代のクラスメート。出版社勤務で小百合サマに小説家デビューの道筋をつける好青年。『君は恋人』 でのトボけた感じも忘れがたい。『北国の旅情』 での十朱幸代の婚約者、田舎の朴訥とした青年役も良かった。『花咲く乙女たち』 のチンピラ役、『交換日記』 の高校生、等々。思い出すだけでもキリがない。

 和泉雅子とのデュエット曲『二人の銀座』 が有名だが、オイラは『東京ナイト』 の方が好きだなぁ。それでもたまにシネパトスに行くと、道中『二人の銀座』 を口ずさんでしまう。

 オイラの世代だと『あばれはっちゃく』 の先生役だけど、やっぱりこの人は日活映画。日活ヤング&フレッシュよ永遠に。今さらだけど、ご冥福をお祈りします。