おさらばです

 

情報誌の『ぴあ首都圏版』 が7月に休刊。もうこの手の雑誌の時代ではないのだろう。昔は名画座の窓口でぴあを提示すると割引になった。オイラが定期購読していたのは70年代後半〜80年前半。浅草新劇場だと600円が400円になった。あの頃、浅草には毎週3号機で通っていた。フロントバッグには必ずぴあを積んでいた。
 買うと必ず上映スケジュールをチェックしていたのは、浅草新劇場の他、川崎国際、川崎銀星座、黄金町ヨコギン、錦糸町楽天地シネマ2、上板東映、ACTミニシアター、五反田東映シネマ、蒲田日活、大塚鈴本キネマ、フィルムセンター、文芸座&文芸座地下、他。とにかく日活映画を追い駆け続けた。
 自主上映のページもチェックしていた。あの頃は円谷作品やピープロ、宣弘社等の作品を上映するサークルが複数存在していた。当時はビデオソフトが普及していない時代だったので、この手の上映は貴重なものだった。
 80年代中盤以降、映画館で未見の日活作品が上映される機会が少なくなった。就職して生活も変わった。そうすると映画館に行く事は殆んどなくなった。自主上映のサークルもいつのまにか自然消滅。オイラもぴあを買うことはなくなった。

 ずっと買わなかったオイラが、今さらとやかく言う筋合いではない。しかしあの頃手探りで日活映画を追いかけていたオイラにとって、ぴあは貴重な情報誌であった。何もかも懐かしい。関係者の皆さん、長い間お疲れさまでした。