たそがれの東京タワー
2008年3月に日本映画専門チャンネルで放送した大映『たそがれの東京タワー』 を観ました。59年作品。タイトル通り、58年12月に完成した東京タワーを舞台にした恋愛モノ。
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銀座の裏道にある洋品店『リラ』 に住み込みで働く京子(仁木多鶴子)。店が終わると、店の連中は遊びに行ってしまうが、仁木は田舎から出てきて3ヶ月。友達もいないし貧乏なので着ていく洋服もない。鏡に映る自分と会話するくらいしかない(笑) 。鏡に映る自分が、店の洋服を着て街に出る事を勧める。着飾って外出。とはいえ金は無い。ショッピングを楽しむ恋人を見て寂しい気持ちになる。やはり出るべきではなかった・・・そびえ立つ東京タワーを見てフラフラと展望台に昇る。そこで知り合ったのが自称・自動車技師の小林勝彦。仁木は、父親は外国航路の船長と嘘を言ってシンデレラ気分を味わう。これがきっかけで付き合うようになる。デートの度に店の服を着ていくのだが、店にバレて叱られてしまう。小林は実は自動車会社の御曹司。金田一敦子という親の決めた婚約者がいた。仁木は洋服を届けに外出した際、金田一の豪邸から出てくる小林を見かける。女中から小林の素性を聞いた仁木はあまりに世界が違うので諦めようとする。しかし仁木に惚れた小林は親を説き伏せる。金田一との婚約は解消。東京タワーの展望台で結ばれることを暗示してエンド。
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上映時間65分程度のSP作品。洋裁店の先輩役でお茶のCMで有名な服飾評論家・市田ひろみが出ていた。彼氏がいて夜遊びばかりしている軽い役だった。
映画の出来としてはどうという事もない作品。3日もすれば忘れてしまいそう。主題歌はフランク永井の歌う『さすらいのテレビ塔』 東京タワーのイメージで作られた歌なの?? タイトルで東京タワーの全景が映るが、この頃は周囲に高い建物がないので、異常に高く見える。当時はトレンディ(死語!) な観光スポットだったのだろう。主演の仁木多鶴子は若尾文子系の顔立ち。10年ほど大映で活躍して寿引退。ネットで検索したら83年に44歳の若さで亡くなったらしい。
今は東京タワーって人気あるのだろうか? 東京出身者は案外行かないトコだと思う。オイラは二回しか昇ったことがない。一度は子供の頃に親に連れられて。帰りに何故か『スーパージェッター』 のレコードを買ってもらった記憶がある(笑) 。どこで買ってもらったのかは憶えていない。
二度目は中学2年の時。日曜日に友達と自転車で行った。
この映画観たら意味もなく行きたくなった。独りで行っても仕方ないか(悲笑)。
『たそがれの東京タワー』・・・どうもオイラは『“さすらい” の東京タワー』 と言ってしまう。東京タワーがさすらってどうする?(笑)
まだまだ観ていないのが溜まっている。どんどん行かなくては!
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