峠を渡るオタクの風

 

今夜のNECOは鈴木清順監督の『峠を渡る若い風』 。初めて観たのが81年5月。池袋文芸座でのオールナイトだった(HP『青春劇場第24話』参照) 。この時は睡魔との戦いだったので詳細の記憶はない。その後はNECOで何度か放送してくれたけど、まともに観ちゃいなかった。そういうわけで今夜は27年ぶりの再見だ。

旅の途中の大学生と旅回りの一座の話。清順版『伊豆の踊子』 とも言われる作品。原作の秘田余四郎は有名なフランス映画の字幕翻訳家らしい。そんな人がどうしてこういう作品を書いたのだろう。調べていないので謎だ。謎の女優、愛しのホッシー・星ナオミがストリッパー役(ナイスなキャスティング) で出ている。金子信雄がいつもと違ってニヒルなヤクザ役なのは笑える。ヒロイン清水まゆみはメンコイ。こういうBクラスの女優さん(失礼!) には妙に惹かれる。

しかしトラックが山間の道を通るシーンがあるが、道幅が狭い。舗装されていないだけでなくガードレールも街灯もない。夜は怖くて走れないよ。

恥ずかしながらまともに観たのは今日が初めて。別れのシーンは清水まゆみの方は未練タップリだけど、和田浩治のほうはサラリとしたもの。あの様子では遠距離恋愛にはならないと見た!(笑) 。映画としてはその方が良いか。