東宝 『奴が殺人者だ』

 

6月28日は神保町シアターに出撃! 14時15分から『奴が殺人者だ』 鑑賞。

 捜査する刑事が土屋嘉男&中丸忠雄の変形人間コンビ(笑) 。ヤク中の殺し屋が天本英世と、特撮ファンにお馴染みの顔ぶれが観られるせいか、ググると語っている人は多い。

 もうストーリーもだいぶ忘れている。早く書かなきゃダメだね。えーと、麻薬の売人が水死体で発見される。捜査線上に「ゆーさん」こと湯本・伊藤久哉の名前が挙がる。映画の前半は土屋&中丸刑事が、炎天下に汗を拭き吹きひたすら聞き込みして歩く。後半から土屋の妹・横山道代の許婚で麻薬取締官の佐藤允の話に変わる。

 佐藤は囮捜査として愚連隊仲間に、直さんの通称でもぐり込む。腕と度胸を買われた佐藤は麻薬組織のボス・山茶花究に雇われる。ゆーさん・伊藤久哉は山茶花究の片腕だったが、麻薬を持ち逃げ逃亡していた。佐藤は山茶花究に命じられて、殺し屋・天本英世とコンビを組んで、ゆーさんの行方を追う。

 天本は重度の麻薬中毒で、ヤクをくれるのなら殺人も平気。冒頭の殺しも天本の仕業。伊藤が麻薬を持って香港に飛ぶ(売り飛ばして帰ってくるんだったっけ? 忘れた) 情報をキャッチした山茶花究は天本&佐藤を連れて羽田に向う。佐藤からの連絡を受けた警察に追い詰められて、ヤク中で混乱した天本が山茶花究を撃ち殺して逮捕される、だったと思う。

                                                           

前半が地味な刑事ドラマ、後半が暗黒街モノっぽい作り。土屋の家庭が描かれたり、佐藤の許婚の横山道代が、伊藤久哉の婚約者・峯京子と友人という設定はあるが、その辺はどうでも良い。

 見せ場は天本英世のヤク中ぶり。山茶花究を射ち殺しておきながら、死体にすがって「ヤクくれよぉ!」 この手の作品は出演者一人一人が自分の演技で見せ場を作っていく。そこを観るのがが楽しみの一つだったりするのだが、この作品では土屋&中丸も佐藤允も死神博士に完全に食われていた。

 天本は佐藤允の素性に疑問を持つ。それでも天本の興味はヤクを貰う事だけなので、正体がバレることはない。逆に佐藤は天本に友情みたいなものを感じたりするが、前述したとおり天本はヤクのことしか頭にない。そういえば脇でケロニヤも出ていた(笑) 。

 2部構成のような作品なので、散漫になるかと思ったけど、さすがは脚本・橋本忍。面白かった。監督の丸林久信だが、恥ずかしながらこの人の作品って観た事なかった。ネットで調べてもあまり作品を撮っていないようだ。東宝ってこういうパッとしない監督が多かった気がする。

15時50分終了。出先からなので一時帰宅。荷物を置いてバーA。2〜3杯飲んだら帰るつもりが長居。20時に店を出て帰宅。