有楽町で逢いましょう(って誰と?)

 

2007年12月に日本映画専門チャンネルで放送した大映『有楽町で逢いましょう』 をやっとこさ観ました。ご存知、フランク永井のヒット曲を主題歌にした作品で、大学生の川口浩と野添ひとみの他愛ない恋愛モノ。二人の交際は川口浩の姉の京マチ子と野添ひとみの兄の菅原謙二が反対するが、最後はこの二人も良い雰囲気になって終わるという作品。恋愛モノの見せ場は障害があってこそ絵になるもの。高ければ高いほど盛り上がるのだが、これは障害と言えるほど大した壁ではない。ということであまり面白くなかった。

 周知のように主題歌は有楽町そごうのCMソングなので、店内がバンバン出るのは貴重な資料映像だろう。京マチ子の役はファッションデザイナー。店内でファッションショーが行われるシーンがある。そごうが閉店する時の新聞記事で読んだのだが、実際に当時は店内でファッションショーが行われたりした。モデルさんがエスカレーターで降りてフロアを一周してみせていた。今はビッグカメラになったからたまに行く事があるけど、結局そごうは一度も行く事もなく終わってしまった。今となっては後悔。

 そごう前の交差点が映る。映画で観ると外国の街のように見えるが、実際は狭くてゴチャゴチャして、ちっともオシャレに見えない。そごうの2Fは喫茶店で窓からこの交差点が一望出来たようだ。川口&野添がデートの待ち合わせに使うのだが、川口は2Fの喫茶店。野添は1F入り口にいたためにすれ違いになる。携帯の現代ならありえないシュチュエーション。これも時代だね。

 当時のそごう本店は大阪なので、東京ー大阪間を電車で移動するシーンがある。映画が公開されたのは1958年1月。Wikipediaで調べたら、当時は新幹線は勿論、“特急こだま” もない時代(こだまの運行開始はこの年の11月1日から)。大阪まで7時間半かかった。これでも十分早かったのだろうが、今から考えると一苦労だ。しかし携帯も新幹線もない時代。時間の経ち方、使い方。流れ方も感じ方も、今よりも緩やかだったのかもしれない。

♪あなたと私の合言葉・・・・有楽町で逢いましょう♪

オイラにとっての有楽町はマリオンでゴジラ、日比谷で『ガメラ対レギオン』観たくらいしかない。あとはやっぱりビッグカメラか。とはいえ金も無いので見るだけ。映画のような甘い思い出はない(って当然!)。 オイラも野添ひとみみたいな美人とデートしてみたいよ(アホか)。

これで2007年に録画した映画は全て消化。次から08年分だ。先は長い。