愛の戦士、登場!!

 

ファミリー劇場でスタートしました『レインボーマン』。オイラは本放送世代なので、チョー懐かしいっす!『ヤマトタケシの歌』、『死ね死ね団の歌』は名曲ですな。歌詞はヒドイ(笑)し、ドラマの中身は現在では不適切な部分が多い。『死ね死ね団』のボス・ミスターK(平田昭彦)は戦時中に家族を日本軍に殺されたのを怨んで、日本人を「黄色い猿」と侮蔑、「日本人皆殺し計画」を立てる。その作戦も時にリアル、時に放送コードに触れそうな過激なものが多い。

・新興宗教『御多福会』を隠れ蓑に、精巧な偽札をバラまいて日本をハイパーインフレにするM作戦。
・麻薬をバラまいて日本人を発狂させるキャッツアイ作戦。
・地底戦車「モグラート」を使い石油タンカー等を破壊、日本を孤立化させるモグラート作戦。
・ゴッドイグアナ(塩沢とき、途中から曽我町子に代わる)率いる「殺人プロフェッショナル軍団」との対決。

一説によると、『オ○ム』も参考にしていたらしい(ホントか?)。M作戦は放送当時、新聞で誉められていた記事を読んだ記憶があります。(饅頭が1個、500円になるシーンがあった)

 『レインボーマン』は日本特撮ヒーロー史上、最もハングリーなヒーローだと思う。主人公・ヤマトタケシ(水谷邦久・・・『太陽にほえろ』でマカロニを殺した犯人で有名な人)には足の悪い妹と飲み屋を切り盛りする母親がいる。新聞記者をしていた父親(小泉博)がいたが行方不明(後に「死ね死ね団」に捕まっていたことが分かる)。アマチュアレスリングの世界で「下町の黒豹」の異名を持ち活躍するが、車周作的過激な戦い方から高校レスリング界を追われ、プロレスラーを目指す。しかしプロでは通用せず、鍛えるためにダイバ・ダッタの弟子になろうとインドに渡る。しかし何でインドなの?強くなるにはインド行っちゃダメでしょう(笑)。ダイバの弟子となり、人間愛に目覚めたタケシはレインボーマンとしての力を身につけ帰国。まだ放送していないけど、マカオの地下プロレスの試合に出場。ここで『死ね死ね団』の存在を知り戦うことになる。一話完結ではないので一度見逃すとツライけど、視聴者に媚びない続き物手法は、ドラマ部分や人物描写がしっかり出来るので見ごたえがある。すぐに子供やその親に媚びる、当節の東映ヒーロー物や円谷作品とは大違いだ。さすがは川内康範先生(笑)。消耗すると訪れる「ヨガの眠り」にはハラハラ。『アノクタラサンミャクサンボダイ』の掛け声も良かった。納谷五郎のナレーションも秀逸。ダイバダッタ役には青春会見録にも登場した井上昭文氏。「たけしぃ〜!!」「おっしょー!」アニメでは表現不可能な師弟関係も良い。とにかく見所満載な『レインボ−マン』。これから一年間、楽しませて貰います。