こんな話は今さらですが・・・・2

 

9月の東映チャンネルでは石井輝男監督の『網走番外地』 シリーズ全10作プラス予告編集を一挙放送しました。昨日、やっと全部観終わりました。映画は面白いんだけど、労力を考えると10本観るのは結構ツライものがありました。健さんがカッコイイのは当然としても、やはりこのシリーズの見所は『8人殺しの鬼虎』役のアラカンでしょう。嵐寛寿郎はホント良い役者さんだと思います。吉田輝男は何しに来たの? 特に見せ場もなく殺されちゃったりするし、お約束? で三原葉子も顔を出しているしで面白かったデス!
 恥ずかしながら、この網走番外地シリーズは一作目しか観た事がありませんでした。今回観られて本当にラッキー。おかげで健さんのCDを買ってしまいました。頭の中では主題歌がリフレインしっぱなしです。シリーズも終盤になると、石井輝男も無理して作っている感じもしなくはない(実際はどうだったんだろ?)

 この映画を観て、男を貫くのは命がけなんだなぁ、と思いました。映画の世界、ヤクザの世界だけではなく、堅気の日常生活でも男を見せなければならない事は多い。意地を張ったり、必死になったり……臆病なオイラには到底無理な事だ。高橋英樹の日活映画『代紋 男で死にたい』 だったっけ? オープニングの方でズラリと並ぶヤクザの面々が「男になりたい、男で死にたい」 と合唱するシーンがあった。高校生の時、浅草新劇場で立ち見していたオイラは「そりゃ無理だよ。」と思ったのを今でも憶えています。ヤクザ映画全盛期、あれを観て気分を昂揚させた人は多かったと思う。でも現実に男を貫くのは大変だ。普通の人は平気で出来ちゃうのだろうが、オイラには絶対無理。網走番外地の健さんを観ていて、またまた卑小な自分を思い知らされました。気分を変えて、次は『ようこそ新東宝の世界へ』 を観よう!!