狂った果実(56年白黒 原作・脚本・石原慎太郎 監督・中平康)
 舞台は真夏の湘南。別荘暮らしの兄・夏久(石原裕次郎)、弟・春次(津川雅彦)は大金持ちの息子。生真面目な津川と違い裕次郎は岡田真澄、島崎喜美男、木浦昭芳、加茂嘉久らとナンパしたり喧嘩したりと自堕落な生活をしている。ある日、裕次郎と津川は逗子駅で恵梨(北原三枝)とすれ違う。北原の美しさに一目惚れした津川。数日後、二人はモーターボートで遊んでいると独りで泳いでいる北原と再会する。これがきっかけで津川と北原は付き合うようになる。純情な津川は北原にのめり込んでいく。しかし北原には外人の夫がいた。以前から北原の美しさが気になっていた裕次郎はこの事をネタに北原に近づく。最初は津川のために二人を別れさせようとするのだが裕次郎も北原にのめり込んでいく。北原も野性的な裕次郎に惹かれていく。岡田からこの事を聞いた津川は嫉妬に狂いモーターボートで湘南の海を捜しまわる。ヨットの上で抱き合っていた裕次郎と北原、津川はボートでヨットに追突、沈めて二人を殺してしまうのであった。
 『太陽の季節』の続編というふれ込みで公開された作品。モーターボート、ヨット、オープンカーに別荘、そして女。これらは当時の若者たちから見て夢のアイテムだったであろう。自堕落でシラケた若者達の日常は当時の日本映画にはなかったもの。ボートで水上スキーをして遊ぶシーン等は動きがあって斬新。ラストでのヨットとの追突&殺人、それをヘリコプター上空からの望遠ショットで撮るシーンはショッキングであった。(望遠ショットでのラストシーンは後年製作される『帰ってきた狼』、『8月の濡れた砂』等の日活湘南映画に継承される。)『太陽の季節』と同様に太陽族の生態を描いたこの作品は、裕次郎の初主演作で北原三枝との初共演作。裕次郎ブームの記念碑的な作品となる。この頃の海や街には映画での裕次郎を真似てサングラスにアロハシャツ姿の若者で溢れていた。またこの作品は海外に輸出されヨーロッパの映画作家たちに影響を与えた。彼らの作った若者映画はヌーベルバーグと呼ばれ日本に逆上陸。大島渚や篠田正浩など当時松竹の若手監督だった連中にも影響を与え、この動きは松竹ヌーベルバーグと呼ばれた・・・らしい。慎太郎と長門裕之がチョイ役(裕次郎たちに喧嘩で殴られるだけ!)で出ていた。
(2001年8月30日記)

          狂った脱獄(59年53分白黒 脚本・大川久男 監督・小杉勇)
 川原で刺殺死体が発見された夜、派出所に岩上国夫(岡田真澄)がやってくる。定年間近の派出所の巡査・深沢(小杉勇)が応対する。最初は道を教えてくれと言ってきた岡田だがどうも様子が変。小杉が親切に応対すると岡田は殺人事件の犯人は自分だと懐から凶器に使ったナイフを取り出し自首する。岡田は長距離トラックの運転手をしてたのだが帰宅すると妻のトミ子(香月美奈子)が強姦されていた。香月を問い詰めるとコートに茶色の皮手袋の男にやられたと言う。直感的に予科練時代の戦友・関根(柴田新)の仕業だと考えた岡田は酒場でホステスと呑んでいた柴田を川原に誘い出し殺してしまったのだ。取調べを受ける岡田の所に最初はこまめに面会に来ていた香月だがそのうちに来なくなる。岡田に頼まれて香月の様子を見に行く小杉だが、かつての恋人・森岡(神山勝)が来ていた。岡田には「香月は病気で寝ている。」と言って安心させる小杉。しかし面会に来た会社の同僚・竹内(青木富夫)から「香月が神山と一緒に歩いていた。」と聞いて不安になる。おまけに香月は「自分を強姦したのは柴田だ。」と証言していたが調べてみると柴田にはアリバイがあった。神山と一緒になるために香月は自分を陥れた、と思った岡田は留置所で一緒になった宮川五郎(木浦佑三)にそそのかされ看守・内田(赤木圭一郎)を襲い鍵と拳銃を奪って脱獄する。木浦はケチな詐欺容疑で捕まったのだが実は殺人を犯していた。それがバレるのを恐れての脱獄だった。運転手(榎木兵衛)を襲いトラックを奪った二人だが木浦が榎木を殺そうとしたので岡田は木浦を昏倒させる。そして香月のいるアパートへ向かう。香月の所には神山はいなかった。香月は「強姦したのが柴田だと証言したのは岡田の罪を軽くするために神山に指示された事。神山は弁護士の手配等に奔走してくれた。」と語るが逆情した岡田は信用しない。神山を殺しに行こうとトラックに乗り込む岡田を追ってきた香月は車内で昏倒している木浦を見て驚く。自分を犯したのは木浦だったのだ。岡田は木浦を殺そうとするが香月が自分の子供を身ごもっている事を知った岡田は木浦を捕まえて小杉のいる派出所に自首するのだった。
 上映時間53分の添え物映画。岡田真澄演じる岩上という男はカッとなると周囲の見境のつかない男のようだ。大体、コートに茶色の皮手袋の男というだけで柴田が犯人と勝手に解釈して殺してしまったり、神山を殺しに行こうとする岡田を止めようとした香月がトラックにしがみついているのに走り出したり(手を離さないで引きづられる香月も変)と普段はおとなしいがアブナイ男(でもこういう奴って多いよね。)。しかし脱獄した岡田は必ず香月の所に行くのだから当然刑事が張り込んでいなければならない筈なのに誰もいなかったり、取調べ中の岡田に香月や青木が気軽に面会できるのは不自然だ。しかしいつもは飄々とした役の多い岡田だがこの作品では熱演していた。監督の小杉勇は役者から監督になった人だからか?自分の作品に顔を出す事が多い(ヒチコックの真似か?)。今回は人情派の巡査役を好演。出演は他に小杉の娘役で中村万寿子@新人が出ていた。映画の出来は特にどうということも無い作品だが特筆するのは看守役に無名時代の赤木圭一郎が出ていた事。木浦と岡田に殴り倒されるだけの軽い役だが、この映画の1年後にはダイヤモンドラインのスターになるのだから人の運命というのは分からないものだ。
(2003年4月6日記)

          紅の銃帯(ガンベルト)(61年87分 脚本・山崎厳、中西隆三 監督・小杉勇)
 
舞台は信州(らしい)。社長・仙田(松本染升)の鉱山乗っ取りを企む地元の暴力団・大畑興行。ボスの大畑(金子信雄)は松本が発行した1000万円の手形を買い占め返済を求めてくる。そこへ流れ着いたエースのジョー(宍戸錠)。仙田鉱山事務所に大畑興行幹部の村井(内田良平)が子分を連れて乗り込んでくる。錠は見事なガンプレイで内田たちを追い払う。松本には息子・圭介(青山恭二)がいて松本と鉱山を切り盛りしていた。青山には幼い頃に松本に引き取られた節子(松原智恵子)という婚約者がいた。松本はライフルを持つ錠をならず者と勘違いし追い払うが錠の持っていたペンダントを見て驚く。ペンダントは松本が若い頃付き合っていた恋人が持っていた物だった。錠を不憫に思ったのか番頭の源三(菅井一郎)が小遣いをくれた。追い出された錠は金子に雇われる。松本は借金1000万円を銀行から借りるが、金子に雇われた殺し屋・政(深江章喜@頬に傷あり)に襲われる。青山の運転するジープごと崖から落ちて松本は殺されるが青山は助かる。駆けつけた錠が深江を追う。銃撃戦で錠の弾は深江の肩を負傷させるが逃げられてしまう。金子は借金の返済を求め山の明け渡しを迫る。しかし山の権利書は松本がどこかへ隠しているらしく見つからない。青山も菅井も隠し場所を知らなかった。そこへ錠が乱入、内田の銃(コルトディティクティブ?)を借りロシアンルーレット(錠はラストスピンと称していた。)で最後の弾まで出なかったら今日は引き上げるという賭けを金子とする。賭けは錠が勝ち、とりあえず引き上げる金子たち。その夜、金子の事務所で錠は紛失した権利書を100万円で探すという取り引きをする。錠は昔馴染みのホステス・ユリ(香月美奈子)からの情報を頼りに近くの温泉地にやってくる。そこには深江がいた。追い詰めて問い詰める錠だが深江は内田たちに撃たれ崖から錠と落ちてしまう。錠は様子を見に来た香月に助けられる。香月は負傷した錠を菅井のところに運び手当てをする。菅井も元は流れ者だったが開拓者精神を持つ青山の亡くなった祖父の男気に惚れ番頭をしていた。青山の祖父は若い頃西部を渡り歩いたらしく赤いガンベルトを使っていた。このガンベルトは仙田の家に伝わるもので唄にもなっている、という設定。錠は倉庫で赤いガンベルトを発見。中に権利書が入っていたとウソをつき権利書を盾に社長に居座る。錠の正体は松本が前妻との間に出来た子供であった。菅井は薄々それを感づいていたのだが錠はトボける。錠に好意的な松原はガンベルトは錠のもので権利書はニセモノということを見抜く。錠と対立した青山は金子と手を組んで錠を追い出そうとするが金子は青山を人実にして錠から権利書を取り上げようとする。早朝、青山を人質に武装した金子たちが菅井の小屋に攻めて来る。金子は小屋にいた松原も人質に権利書を要求する。本物の権利書は菅井が持っていた。錠は金子の隙をつき銃を奪うと形勢逆転、松原、青山、菅井をジープで逃がし銃撃戦となるが、3人の乗ったジープが故障、錠は青山と松原を馬に乗せ菅井と二人で迎え撃つ。山中での銃撃戦、菅井が負傷するが戻ってきた青山が錠に加勢、勝利するのであった。後日、青山は菅井から錠は腹違いの兄だと聞かされる。その頃、錠は松本の墓参りをしていた。母親の形見のペンダントを墓の下に埋め、追ってきた香月と馬で去って行くところでエンド。
 『早撃ち野郎』、『ノサップの銃(ガン)』に続く宍戸錠主演の日活版西部劇。日本なのに銃を持っていたり山奥なのに酒場がありホステスがいてダンサーがショータイムしている(笑)。街並みは西部劇そのもの!おまけに錠の移動は馬。温泉地を馬で闊歩するシーンまであるのだ。日本なのに日本ではない世界は毎度の事ながら笑える。しかし錠の相手役が香月美奈子とは地味。凄味を見せる深江章喜がライバル役と思ったら中盤で内田良平に殺されてしまうしその内田も只の悪役でライバルとして機能していない。ボスの金子も零細企業の係長みたいで迫力がないのでこれといった見せ場はない平板な作品。金子の子分役には弘松三郎や藤岡重慶の顔が見えた。松原智恵子はこの時16〜17歳?年齢の割に大人びた感じがして好き。
(2003年1月11日記)

          紅の拳銃(61年 脚本・松浦健郎 監督・牛原陽一 )
 
軍隊一の射撃の名手だった石岡(垂水悟郎)は、当時の上官で現在は東京の暗黒街のボス・芦田伸介の下で殺し屋育成を生業としている。垂水はキャバレーで出会った中田(赤木圭一郎)をスカウトする。赤木は垂水の指導でめきめき腕を上げていく。赤木の初仕事として芦田は、神戸の大ボス陳万昌(小沢昭一)の情婦・千加子(白木マリ)殺しを命ずる。しかし赤木は命令を無視して白木を連れて神戸に乗り込む。そして小沢昭一と香港の麻薬王・劉徳源(小沢栄太郎)の組織を壊滅させる。赤木の正体は刑事だったのだ。
 垂水悟郎の拳銃指導ぶりや赤木のガンアクション、垂水の盲目の妹・笹森礼子とのほのかな慕情など見所は多い。小沢昭一、小沢の弟役を演じた草薙幸二郎や小沢栄太郎の部下役の藤村有弘の悪役ぶりも絶品!またよく言われる事だが、ラストで目が見えるようになった笹森と列車の中で再会するシーンはチャップリンの『街の灯』を思わせる。赤木のかつての恋人(吉行和子)が小沢栄太郎の情婦になっていたり、垂水の元弟子で小沢昭一の組織に殺された殺し屋が赤木の兄だったという設定は無理があるが、それを割り引いてもこの作品は日活アクションの傑作の一つ。(しかしこの頃の白木マリは色っぽいから好きだ!!タマランのう・・・・)
 この作品が公開された3日後の2月14日、赤木は日活撮影所内でゴーカート事故を起こしてしまう。そして2月21日午前7時50分、21歳の若さで亡くなってしまう。この作品は赤木の遺作としても記録に値する一篇である。
(2000年12月30日記)

          黒い太陽(64年95分白黒 脚本・山田信夫 監督・蔵原惟繕)
 明(川地民夫)は渋谷駅近くにある、取り壊しの決まった廃墟のような教会跡地に勝手に住み着いているチンピラ。窃盗(かっぱらい)や自動車泥棒などをして生計を立てているようだ。ジャズが好きで黒人を信奉している。ある日、川に米軍兵の死体が上がる。やったのは脱走した黒人兵のギル(チコ・ローランド)。機関銃を持って逃走中、街にはチコを捜す警官や米兵だらけ。ある日、車を盗み、いつものようにポンコツ屋の親爺(大滝秀治)に売る。代車でもらった車で教会に戻る。川地の部屋には黒人ジャズ歌手のポスターが貼られ、トランペットが置かれている。犬を飼っていて、名前はモンク。蓄音機があり、レコードはジャズのものばかりだ。モンクを連れて、買い物に、乾物屋で万引きして教会に帰ると、機関銃を持ったチコが潜んでいた。チコは米兵に撃たれ、右足に怪我をしていた。黒人大好きの川地は大興奮。そこへ教会の持ち主が立ち退きの警告にやってくる。チコをかくまう川地。持ち主たちが帰った後、川地はチコの怪我などおかまいなしにトランペットを差し出し、「何かやってくれ!」。黒人は皆、ジャズが出来ると思っているようだ。脱走兵のチコはギラギラしている。興奮してモンクを殺してしまう。怒る川地だが、機関銃を持っているので逃げる。行きつけのバーで常連(藤竜也)たちにモンクが脱走兵に殺されたと言うが、誰も信じない。顔なじみの売春婦・ユキ(千代侑子)と教会に戻る。チコがいない。教会を出たチコはドブ川の中を歩いて逃走していた。川地はモンクの墓を作ってやる。その夜は「有料」で千代と寝る。翌朝、金を請求する千代に「金はない。」と踏み倒す。千代が帰った後。車の中からチコが現れる。逃走は諦めて戻っていたのだ。チコは空腹のため、モンクの餌を食べてしまう。黒人に幻滅した川地は壁に貼っていたジャズ歌手の写真をはがし、トランペットを投げ捨てる。チコはナイフで自分の足に食い込んでる弾を取り出そうとするが、痛くて出来ない。興奮したチコは蓄音機を壊す。川地はチコが寝ている隙に、機関銃を奪う。機関銃があるために大人しくしていた川地だが、これで力関係が逆転、チコに白ペンキを塗り、車に乗せて外出。バーに行き、他の客の前で下手糞なダンスを踊らせたり、車に商店街の広告を載せチンドン屋をやったりする。教会に戻ると取り壊しの工事中。放り出された荷物を車に積み、大滝の工場へ行き金を貰おうとするが「明日にしてくれ」。ラジオでチコが手配されている事を知った川地とチコ。チコは「海へ行きたい」。夢の島へ行くのだが、油の浮いた汚い海。チコは顔を洗ってペンキを落とす。そして川地と殴りあう。絶望したチコは傷ついた体を横たえジャズを口ずさむ。「母親に会いたい。」と泣き崩れるチコ。傷口には蛆が涌いている。川地はチコを担いで近くの倉庫へ。ナイフに酒をかけて、チコの傷をエグって弾を取り出す。失神するチコ。川地は自分のシャツを破いて傷口を縛る。二人に友情が生まれる。改めて自己紹介するが、お互いに言葉が分からないので、片言の英語でコミュニケーション。「海が見たい」というチコの願いを叶えようと、ボートを盗んで戻る。そこへパトカーがやって来る。逃げる川地とチコ。倉庫街、警官隊や米兵たちに追われ、上へ逃げる二人。屋上、海が見える。そこにはアドバルーンが。ロープを外しチコは空へ逃げようとする。しかしロープがチコに絡み宙吊り状態。「ママ〜!」チコ絶叫!川地は機関銃でロープを撃つ。ロープが切れ、空へ飛び出すチコ。飛んでいくチコに川地が叫ぶ。「オフクロのところへカムバックホームだ!!」警官隊に捕まる川地。太陽に向かって飛んでいくチコにエンドマークが被る。
 何ともコメントしがたい壮絶な映画。目的も無く、その日暮しの川地と脱走兵として絶望のチコ。後半まで二人の気持ちが全く繋がらないのに、一緒に逃走するのは無理があるような気がするし、空へ飛んでいったチコはこの後どうなったのだろう。どう考えてもアメリカに帰れるとは思えない。風に流されてどこかで墜落だろう・・・そんなチマチマした事は言うまい。チコが「母親に会いたい」というのには胸が詰まる。川地民夫もこういう無目的な若者役はハマり過ぎ。一見の価値ありの作品。
(2004年9月28日記)

          黒い賭博師(ギャンブラー)シリーズ(65〜66年)
『さすらいの賭博師シリーズ』の後を受けて製作されたシリーズ物。天才賭博師・氷室浩次(小林旭)が賭博の腕を駆使して国際賭博団と戦うアクション物。『さすらいの・・・・』では戦う相手は地方の暴力団なのだが、このシリーズでは国際的なシンジケートにスケールアップ。コンピュータや隠しカメラなどのハイテク機器を駆使したイカサマは007やスパイ大作戦のような感じで洗練されている。この時期、東映や大映で量産された賭博師ものとは一線を画する出来。
ラインナップは以下の通り。

@黒い賭博師(ギャンブラー)
(65年 脚本・小川英、中西隆三 監督・中平康 共演・小池朝雄、富士真奈美、高橋昌也、益田喜頓)
A黒い賭博師・ダイスで殺せ
(65年 脚本・小川英、中西隆三 監督・江崎実生 共演・二谷英明、弓恵子、長谷川照子、小高雄二)
B黒い賭博師・悪魔の左手
(66年 脚本・小川英、山崎忠昭 監督・中平康 共演・二谷英明、広瀬みさ、ジュディ・オング、大泉
滉)

レギュラーメンバーは旭を追う花田刑事に谷村昌彦(@、B)木島一郎(A)。旭の子分チョンボ・野呂圭介(@)、天坊準(A)、鈴木やすし(B)が扮した。@とAは国際賭博団、Bは世界征服を企む小国の賭博大学(そんなものあるのか?!)の教授・二谷英明とその教え子が旭に戦いを挑む。賭博師同士の虚々実々の駆け引きは荒唐無稽に輪をかけていてどれも楽しい。氷室と花田刑事とのやりとりはルパン3世と銭形警部みたいだし、@のヒロイン・富士真奈美は後に『細腕繁盛記』で新珠三千代をイジメルようになるとは思えないくらいキレイだ。このシリーズのヒロインは弓恵子、広瀬みさといったB級の美女ぞろい。当時、十代だったジュディ・オングもメンコイ・・・・・どいつもこいつもタマランぜぃ!!
『さすらいの賭博師シリーズ』とこの『黒い賭博師シリーズ』とを合わせて『賭博師シリーズ』と分類するのが 一般的だが、作風がまるで違うのでここでは2つに分けました。
(2001年6月3日記)