第13話  試験中に行きました。

川崎国際

 

第8話に続いてまたまた川崎である。この劇場に初めて来たのは78年秋頃の日曜日。
観た映画は『流血の抗争』(71年、脚本・永原秀一、監督・長谷部安春、主演・宍戸錠)か、『銀座旋風児シリーズ』(59〜63年、主演・小林旭)のどれかか?。当時記録を付けていた手帳を紛失してしまって、記憶が定かではない。ただ憶えているのは学校の中間テストだったか期末テストだったか、とにかく高校の試験中に来たという事だけだ。
 学生時代、オイラは勉強が出来なかった。まぁ試験中でも映画観ちゃおうなんて事しているんだから当然だよね。でもオイラには勉強の才能はなかったと思う。基本的に頭ワルイんだ。普通の人が一度で理解できる事が、二度、三度やっても分からない事が多い。(パソコンだって本読んでも分からない事が多くて困ります。)ちなみに勉強だけではなくスポーツもまるでダメだった。臆病なオタク野郎でした。(これはも同じです。)

 

さて川崎国際だが、JR川崎駅東口を出て川崎市役所のある通りを第1京浜方向に歩く。市役所前の信号を右折すると左の写真の『平和通り商店街』に出る。写真にある二又を左に行って30mほど歩いた左側にあった。現在はマンションになっていて、1Fは美容院である。川崎国際は『川崎国際1』と『川崎国際2』と2つの映画館であった。どちらがどういうジャンルの上映館だったか憶えていないし、どちらの劇場に行ったのかも全く記憶にない。来たのは日曜朝一の上映だった。現在もそうだが、商店街は閑散としていた。ひと気の少ない商店街の中にひっそりと開いている劇場だったと思う。

 

行った時はお目当ての映画だけ観て帰ってきたのだが、帰りも人影はまばらであった。その日はまっすぐ家に帰って試験勉強しました。でも結果は惨憺たるものだったなぁ。(当然だよ。)まぁオイラの場合、真面目に勉強したって結果はかわらないけど・・・・。
 この劇場には計2回来たと思う。観た作品は上の2本だが、日にち等は不明デス。上の写真は日曜の昼下がりに撮影したものだが、人通りが少ないのが分かる。平日はもう少し人が多いと思うけど、ちょっとサビシイね。

 

下の写真が川崎国際跡である。お洒落な美容院に変わってます。いつものように近くの薬屋さんでドリンク剤を買って店主に尋ねてみたら、7〜8年くらい前に無くなったらしい。当時は2〜3Fの建物だった気がするのだが、現在は13F建てくらいのマンションになっている。駅から遠いから、人通りが少ないのも当然かな。
 今回も捜すのに苦労しました。今までで一番大変だったかな。あちこち聞き込みをしてようやく見つけたんだけど、当時の面影は皆無。もっと道幅の広い商店街だった気がしたんだけど、人の記憶って当てにならないネ。しかし気の弱いオイラにとっては、試験中に映画を観に行くなんてチョットした冒険でした。ここはそんな思い出の劇場です。

 

川崎国際 詳細データ不明
1990年代閉館