セックス女優 残酷史
14日土曜日は朝から1号機で出撃! ラピュタ阿佐ヶ谷で始まるレイトショー『60年代まぼろしの官能女優たち U』 チケット購入。
一昨年通ったのだが、楽しい上映会だった。今回も楽しみ。この夜は一星ケミ主演の『セックス女優 残酷史』 。終了後は久保新二氏のトークショーがある。混むだろうから早めに出撃。10時45分に行って9番だった。
20時に電車で阿佐ヶ谷。せいやでラーメン。恥ずかしながら初めて食べた。味濃い目、麺固め、脂多め&替え玉。いつも阿佐ヶ谷では北口から徒歩5分くらいの店で長浜ラーメン&炒飯なのだが、ネットでせいやのラーメンを誉めている人がいたのでチャレンジ。なるほど美味かった。
20時半にラピュタ阿佐ヶ谷。混んでいた。ロビーでは今回のイベントを仕切っている鈴木義昭氏の『昭和桃色映画館(社会評論社) 』が売られていた。今月27日発売だが、先行販売らしい。久保新二さんもいて、頼まれると本に気さくにサインをしていた。買ったけど、何となく並びそびれてサインは貰わなかった。してもらえば良かったかな、あとで後悔。
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映画の内容は忘れないうちに記述。出ている役者さんの殆んどは知らない人ばかり。オイラはピンク映画初心者なので、配役はネットでパクったり、久保氏のトークから推察して書きました。違っていたらゴメンなさい。
女優・霧原かおる(一星ケミ) は役を獲るためなら体も売る。全ては同棲している大学生の久保新二のため。ケミは久保が大学を卒業して一流企業に就職したら、久保と結婚引退して主婦になる夢を持っているようだ。しかし久保はヒモ状態で勉強もせず仲間と遊び歩いている(図書館で勉強といいつつ麻雀している描写あり) 。ケミは東西テレビでゴールデン枠でスタートするドラマ『男が女になるとき』 (だったかな? 変なタイトル) の主役を狙っていた。ケミ曰く「これが出来ればその後の仕事は楽になる。」 らしい。ところが情報屋として使っている東西通信の安川(小野保) からライバル女優・しま美沙(名前知らん) も売込みをかけているらしいと聞いて、プロデューサーの佐伯(松浦康) と寝る。それが面白くない久保は仲間とケミのベンツを使って若い女(相原香織) を拉致。集団で暴行する。
ケミのところに何度か弟子入り志願の娘(火鳥こずえ、だったかな?) が来ていた。久保は娘に松浦を紹介する。「ケミの代わりに来た、と言えば、役が貰えるかもよ。」 女は松浦のところに行ったのだが、ホテルに連れ込まれて強姦されてしまう。訴えられて新聞沙汰になり松浦はプロデューサーを下される。松浦が失脚すると主役の座はなくなってしまう。焦るケミ。結局、火鳥は訴えを取り下げて主役の座は彼女がやることになる。
久保はヤクザ者に拉致されリンチされる。相原はヤクザ(三重街龍) の情婦だった。更にケミも捕まり強姦される姿をビデオに撮られて恐喝される。明け方、神宮前で解放された二人。一度は久保に愛想を着かしたケミだが、やっぱり別れられずに「やりなおそう。」 と二人で並んで歩いていく後姿をロングで捉えたショットにエンドマーク。
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ピンク映画とはいえ濡れ場のシーンも大した事はない。一星ケミは一昨年観た傑作『暴行少女日記♀』 のイメージがあったので期待したのだが、あまり面白くなかった。ケミは芸能界を逞しく生きる女優らしいのだが、どうして久保新二と一緒にいる必要があるのか理解できん。体を売ってまで頑張っているのなら、こんなヒモ男はさっさと捨ててもっと高見を目指すべきではないのか。最後は尻切れみたいな感じ。恐喝されてどうするのか。破滅するのかしないのか、ハッキリしない。
芸能界が舞台だが、低予算のピンク映画なので、これといって華やかなシーンもない。どこかのTV局? の玄関が出たのだが、遠くから隠し撮りのような感じ。無許可だったのかな。
久保新二がベンツを運転するシーンは新宿西口。現在の高層ビル街の辺り。75分の作品でパートカラー。カラー部は退色して状態も良くなかった。
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22時15分終了後、久保新二さんのトークイベント。一昨年と同様にインタビュアーは鈴木氏。前回はおそらく鈴木氏の段取りを無視しての暴走ぶりで面白かったのだが、今回は打ち合わせしていたのか、あまり弾けることもなかった。久保氏はこの映画のことを憶えていないらしく、観た感想は「暗い映画だネェ(笑) 。金かかってないナァ」
「(一星ケミは)良い女優さんだった。4年くらい同棲したけど良い子だった。よく尽くしてもらった。出会いは、『淫門』 。打ち合わせの帰り一緒になって「私と飲む? それとも寝る?」 と言われたのがきっかけで同棲するようなった。」
別れるときの話は一昨年のイベントでも語っていたが、今回は独り芝居にはならなかった。こちらとしては消化不良の感(笑) 。久保氏は何度も「ケミに逢いたい」 。青春時代の思い出なのだろう。別れた後もいろんな女と付き合ったけど、頭の中にはいつもケミがいた、らしい。
ピンク映画を盛り上げたい、とも語る。若い男優に「お前、犯罪とか犯して新聞に“ピンク男優 の誰々” とか載るようにしろ!(笑) 」
前述したとおり、今回のフィルムの状態は良くなかった。鈴木氏の話ではジャンクされたものが多くて、今回の上映作品もあちこち探し回って見つけたものらしい。この作品もフィルムにビネガーシンドロームで酸が出ていたらしい。原版もないし上映の機会もないので、おそらく今回の上映が最後になるだろう、とのこと。トークイベントは1時間。取りとめのない話が多くて、記憶に残る部分が少ない。終了したのが23時15分。
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時間が遅いから電車もなかなか来ないだろうと思ったら、この夜は今までないくらい乗り継ぎが良かった。思ったよりも早く帰れたのでラッキー!!
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