第14話 今回は試験明けです。
北区滝野川会館

 

滝野川会館はJR上中里駅から徒歩10分くらいのところにある公共施設である。駒込駅から歩いても良いのだが、最寄の駅は上中里かな。
ここに来たのは1979年5月26日(土)。この日は高校の中間テストが終わった日であった。試験の出来は・・・いつもの事であるが惨敗である。しかしとりあえず試験は終わった。嫌な学校も午前中でオシマイ。ちょっとした開放感を味わっていた。しかも今日観る映画は、名作『あじさいの歌』。原作も面白かったし、裕次郎の相手役は我が心のお姉さん・芦川いづみ様である。

 

観る場所もいつもの浅草新劇場ではなく、安心して観ることの出来る公共施設、もうウキウキである。当時のオイラの頭の中は半分は映画の事で占められていた。いつも頭の中には波止場にたたずむ裕次郎やトニーや旭。三枝やルリ子にいづみや小百合がいた。今で言う『電波系』という奴だったのかもしれないネ。残りの半分は何考えていたかというと・・・・それは勿論エッチな事です。思春期だったからね。でもオタクだから、普通の少年よりも悶々としていたかもしれない。とてもここには書けないような変態プレイを妄想してばかりいました、ガハハ。
 さて滝野川会館であるが、92年7月に立て替えられている。だからオイラが来たときとは変わっている。当時の会館の記憶は全くない。公共施設だからキレイだったという事だけだ。この日の天気は日本晴れであった。学校帰りに制服のまま、上中里駅からテクテク歩いて行ったっけ。この時の上映会では何と!観に来たお客さんに『あじさいの歌』のシナリオをプレゼントという特典が付いていた。シナリオ雑誌に掲載されたのを今では懐かしいガリ版刷りにして、ホチキスで止めただけというシロモノだったのだが、オイラにとっては貴重な資料である。大事に持って帰ったのだが、もうどこかへ行ってしまった。しかしガリ版刷りだから今持っていても、インクも消えて読めなくなっているだろう。映画は夕方に終わってまっすぐ家に帰ったのだが、どういう経路で帰ったかも記憶にない。
 でも『あじさいの歌』は良い映画だったな〜。しばらくはこの映画の事ばかり考えてボケ〜の日が続きました。立て替えられて当時とは違う建物になってしまったけど、ここは試験が終わった天気の良い日に良い映画を観られた。そんな思い出の場所です。

 

北区滝野川会館
東京都北区西ヶ原1−23−3
TEL 03−3910−1651