第10帖
ブローニングをぶっ放せ!!

 

写真の銃はマルシン製モデルガン・ブローニング380。
76年頃にアメ横にあるマルゴー商店で購入した。定価は3000円くらいだったけど、バーゲン品だったので2000円。亜鉛合金製のため銃口は塞がれ金ピカに塗装されている。この金属製ブローニングは銃身が本体と分離できるために77年の銃刀法規制で製造中止となった。それまでは六研、MGC、CMC、マルシン等ほとんどのメーカーがモデルガン化していた。ステージガンとしても日活コルトと同様にポピュラーなもので拳銃の出てくる映画やTVドラマでは見かける事が多かった。

 

日活アクションで思い出すのは『邪魔者は消せ』

赤木が相手役の清水まゆみを左手で抱き寄せ、右手でブローニングを持ってどこかに潜んでいる敵の様子を窺っている風なスチール写真を見た事がある。劇中ではこういうシーンはない。映画の中では内田良平の銃として登場。赤木と穂積隆信が内田のブローニングを使って射撃の腕を披露するシーンが印象的だ。
ステージガンのブローニングはシンプルな電気着火式でブローバックはしない。引き金を引くと銃口から火花が出るだけのもの。
本物のブローニングには暴発を防ぐためにグリップセフティと呼ばれるグリップを握っていないと引き金を引いても動かない装置が付いていたが、

おそらくこの機構も付いてはいないだろう。モデルガンの方も省略されていた。
排夾動作もCMC製以外は一発ごとに手動でスライドを引いて行うシングルアクションとでも言うべきものだった。CMCのモデルはブローバックモデルだったが、グリップセフティまでは再現されていたのかな?動きの方はどうだったんだろ?CMC商品は店頭で1〜2度陳列されていたのをチラッと見ただけなのでその辺のことは不明デス。知っている人がいたら掲示板に書いて欲しいナ。
さて写真のマルシン商品だが、あまり作りは精巧ではなかった。一番上の写真では分かりにくいが、安全装置とスライドのくぼみの位置が微妙にズレていて

装置をかける時はスライドを少し動かして位置を合わせてやらなければならなかった。モデルガンの安全装置なんて滅多にかけるものではないが、この辺はちょっと興ざめした記憶がある。
このブローニングには1910と380の2タイプがある。
モデル1910は7連発の32口径(32ACP、7.65mm×17)。モデル380は6連発の38口径(380ACP、9mm×17、別名9ミリショート)。どちらも銃身と弾倉を交換することによって両方の実包を使用することができる。写真のモデルは380だが、『邪魔者は消せ』では1910が使用されたという設定。刑事部屋で捜査官の近藤宏だったかな?使用された弾丸は32口径だったと報告する台詞があった。まぁステージガンだし外見は同じなのだからどちらでも良いのだが、拳銃マニアにしてみるとウレシイ台詞ではある。
 76年当時、この銃はそれほどオイラの購買意欲をソソらなかった。MGC製を友達が持っていて何発か撃たせてもらった事があるのでどういう感じの銃か分かっていたし金もなかったからネ。無理してまで買う気はなかった。しかしトニーのレコードジャケットの写真で上に書いたブローニングを持つ赤木の姿を見てチョット欲しくなってしまった。おまけに77年の銃刀法改正で製造中止になると聞いて「これは買わなくては!」と思うようになった。本当はCMC製が欲しかったが、他メーカーに比べて精巧に出来ているためか高かった。マルシンやMGCでは通常3000〜3500円くらいだったものが、CMCでは6000円くらいしたと思う。チョット手が出ないよ。しかし3000円でも大金だ。定価では買えないから、正直買うのは諦めていた。そんな時、いつものように浅草新劇場の帰りにアメ横のマルゴー商店を覗いたら写真のマルシン製が2000円で売られていたのを見つけたのだ。製造中止になるので処分品扱いだったようだ。マルシン製のガンはMGCに比べるとチャチなイメージしか無かったので敬遠していたのだが、「まぁ良いや。」という調子で買ってしまった。出来の方は上にも書いたが大味なもの。でも雰囲気が味わえたし、コレクターズアイテムとして考えると満足デス。
 購入した当時、オイラは例によって部屋の中でトニーの真似をしちゃ恥ずかしいポーズで構えたりしてマチタ。『邪魔者は・・・』のトニーを気取って安物のジャンバーを羽織り、洗面所の鏡の前で悦に耽ってたなぁ。清水まゆみみたいな彼女もいないのに・・・とほほのほ。

 現在、ブローニングはモデル1910としてABS樹脂製でコクサイやマルシン、レプリカやアカデミーといったメーカーからモデルガンやエアガンが発売されている。どんなものか見たことがないので、久しぶりにモデルガンショップでも覗いてみようかな。