第１６話　　さすらいのテレビ局シリーズ 千葉テレビ放送（ＣＴＣ）
	今回は映画館ではありません。テレビ局です（もちろん中に入った事もない）。ＣＳ放送が始まるまで千葉テレビを始め関東Ｕ局は日活映画や昭和４０年代のドラマ等を頻繁に放送していた。あれは７６〜７７年ごろの土曜日だった。テレビ欄を見たらＰＭ７時から『打倒』を放送するのを発見した。当時、オイラはまだ『打倒』を観たことがなかった。なけ無しの金で買ったトニーのＬＰレコードのジャッケットでこの作品の存在を知った程度だった。
ウ〜ム・・・観たい。ところが当時オイラの家はＵＨＦアンテナを張っていなかった。だから全然観る事が出来なかった。新聞のテレビ欄でこの手の放送記事を観る度に悔しい思いをしていたものだ。アンテナを買ってくれば映るかな？それでも都内では無理かな？・・・・思案した挙句、試しに設置してみることにした。早速、自転車で秋葉原に急行、でも金も無かったしホントに映るのか不安だし、本格的な設置には自信がないので、取りあえず１０００円くらいの室内アンテナを買った。夕方、家に帰ってきて自室で使っていた現在では珍しい小さな白黒テレビに繋げた。室内アンテナだが部屋の中に置くよりも外に出した方が良いだろうと思い、アンテナだけ窓の外に出した。そしてダイアル式のチャンネルをドキドキしながら４６ｃｈに合わせた。・・・・・・おぉ映ったぜ！多少、雨は降っているがチャンと映ったよ。現在はオイラの家の周囲は高い建物が多くてとてもマトモには映らないが、この頃はまだそれなりに観る事が出来た。ちなみにテレビ神奈川も向きを変えると映る事が分かった・・・ラッキー！！ 　総天然色映画だがこの時は白黒画面でガマン。雨の降る映像なので少しでもよく観られるように部屋の電気を消してテレビにかじりついて観ていた。初めて観た『打倒』は面白かった。話のテンポも快調だし画面に映っている昭和３０年代の世界は大好きだ。タイムマシンがあったらオイラは迷う事なくこの時代に飛ぶよ。しかしサタデーナイトだというのに真っ暗な部屋で白黒テレビにかじりついている自分の姿は今から思うと滑稽だよね。１〜２年ぐらいして、もう少しちゃんとしたアンテナを買おうとまたまた秋葉原に行った。ラジオデパート？・・・・ラジオストア？買った店は忘れたけど、今度は３５００円くらいの室外アンテナを買った。本当は屋上にでも金具で固定するのだけど設置に自信がないオイラは部屋の中にアンテナを置いた。アンテナを勉強机（・・・したことないけど。）の上に置いた。千葉の他にテレビ神奈川、テレビ埼玉とチャンネルを変える度にアンテナの向きを手で変えていた。少しでも良く映るように窓も開けた・・・・・冬は寒かったよ。さすがに室内アンテナと違って映りは格段に良くなった。後にブースターも買って付けたらＶＨＦには負けるものの更に良くなった。 　オイラが観始めた７６〜７７年頃の千葉テレビは土曜の夜７時頃に日活映画を放送していた。（７９年頃には月曜日に変わったと思う。）いろんなのを観たな。『その壁を砕け』、『銀心中』、『けものの眠り』、『ニコヨン物語』、『永遠に答えず』、『愛と死のかたみ』等々・・・・・・・日活の他によく観たのは関西で現在も放送中の長寿刑事ドラマ『部長刑事』。Ｕ局はＣＭもローカル色が強いから好きだったな。 　今回写真撮影のためバイクで千葉に行った。京葉道路を快調に飛ばしていると、ウルトラセブンの挿入歌『ＵＲＴＲＡ　ＳＥＶＥＮ』を口ずさんじゃうよ。浦野光のナレーションで「・・・・・シークレットロードＮｏ．７を通って現場に急行した。」って所だネ。（おたくネタでスマン！！）さてやってきた千葉市であるが、ＪＲ千葉駅周辺は都心から５０キロくらいしか離れてないのに、街の雰囲気が新宿や渋谷とは全然違う。駅前の道幅が広い。広いから空が大きく見える。何より驚いたのはビルとビルの間をモノレールが走っている。子供の頃に絵本で見た未来都市みたいだ。
	←の写真は千葉駅から５００ｍほど離れた中央公園近くから撮影したもの。イイ感じだと思うんだけど、どうかな？しかし未来都市なのはモノレール沿線だけ。沿線から離れると、高いビルが少なくてローカルな感じ、昭和３０年代を彷彿とさせる街並みだ。街角からダンプガイ二谷やコルトのジョーでもひょっこり出てきそうだ。千葉テレビはＪＲ千葉駅から東に３キロほど離れた住宅街の中にある。住宅街といっても近所には千葉刑務所があるから結構物騒かな？
都内だとテレビ局というと六本木とかお台場みたいなオシャレな所にあるから最初、千葉駅近くに大きな自社ビルでもあるのかと思った。ところが閑静な住宅街の中にあった。意外な感じがしたけど、千葉テレビらしいといえばらしいかな。バブル辺りの頃からオイラの家の周囲は高い建物が建ち始めた。現在はほとんどビルになってしまった為かＵＨＦ局は千葉も神奈川も埼玉もどれも映りは悪い・・・悲しい。 千葉テレビ放送　詳細データ オフィシャルＨＰ参照