第35話 街の映画館
自由が丘武蔵野館

 

 

 

 

自由が丘武蔵野館は東急・自由が丘駅正面口から目黒通り方向に歩いて徒歩約5分。熊野神社前にある映画館である。地下1階にはスイミングスクール。1階にはスポーツジムがあってキレイな作り。武蔵野館は左の写真を見ての通りエスカレータで2階に上がると目の前(下の写真)。自由が丘という街は駅の周辺は結構賑やかで若者向けの店が多い。隠れ家的な飲み屋さんもたくさんあってオシャレな街だ。東京周辺だと吉祥寺や町田みたいな感じ。または渋谷を小さくした風なのだが閑静な住宅街が隣接しているので渋谷と比べると品が良いかな。しかしながら自由が丘は都心からはちょっと遠い。東急東横線と大井町線が通っているもののやっぱり不便なんだよね。
 こういう街の映画館って少なくなった。しかもここは新・文芸座シネマジャックのように俳優や監督特集のようにテーマ別に上映プログラムを決めている名画座、今はこういう劇場は貴重だヨ。ここに来たのは2度。

2002年8月17日(土)
コルトは俺のパスポート


2002年8月24日(土)
『ハレンチ学園』、『新ハレンチ学園』、『女子学園おとなの遊び』、
『女番長』、『女番長・牝蜂の逆襲』

 

17日はレイトショー、24日はオールナイトであった。7月13日(土)〜8月30日(金)まで『宍戸錠レトロスペクティブ、エースのジョー再び』と題し、宍戸錠の特集上映が行われた。上映作品のラインナップは省略するが殆んど観た作品ばかり、未見&観たのだが内容の記憶がなかったのは『ハレンチ学園』『新ハレンチ学園』それと宍戸錠は出ていないが『女子学園・・・』の3本だけ。だから17日は行く必要はなかったのだが、この日は宍戸錠本人が来場、上映の合間にトークショーが行われると聞いて出撃した。いつもならバイクで行くところなのだが、この日の天気予報では雨が降る確率が高かったので電車で行った。この日の客の入りは半分くらい。客席数は250くらい?だったから120〜130人くらいか。トークショーでの宍戸錠は黒のスーツで登場。「俺の名はエースのジョー・・・」みたいな芝居がかった調子で登場。懐のピースメーカーを抜いて見せようとするのだが、やはり歳なのか?ほとんど練習していないのだろう。ホルスターの中で暴発、失敗してマシタ。司会は杉作J太郎氏なのだが客の質問に答えるという形式だったためかJ太郎氏、あまり仕事していなかったナァ(笑)。しかし宍戸錠はあまりこの手のトークショーに慣れていなかったのか?それとも酔っ払っていたのか?しゃべりがイマイチだった気がした。新・文芸座の小沢昭一やテアトル新宿での高橋英樹の方が数段上手かった。ハードボイルドとは何か?の他、宗教だったか政治絡みの話しをしていたと思うのだが、話しがあっちこっちに飛んでしまいあまり面白くなかった。そのせいか細部の記憶はない。それでも「好きな拳銃は?」という質問に『ガバメントとピースメーカー』と答えていたのは憶えています。客層はさすがは自由が丘という感じで若い女性客が数人いた。浴衣ギャルが2人いて「ジョーさんのために浴衣を着て来ました。」と言ったらステージに上げて親愛の情を込めて抱擁してあげていたっけ。今から思うと日活時代の思い出話や主だった作品の撮影秘話みたいなのが聞きたかった気もしたけど、恥ずかしがらずにオイラも質問すれば良かったかもしれない。この日は他に『みな殺しの拳銃』も上映していたけど終電が不安だったしこの作品は何度か観ているのでトークショー終了後、帰りました。24日はPM7時20分からスタートで『ハレンチ学園』、『新ハレンチ学園』を観て、またまたJ太郎氏司会でのトークショー(ゲストはダーティ工藤監督)。その後から宍戸錠とは無関係の東映・杉本美樹の『女番長(スケバン)』、池玲子の『女番長・牝蜂の逆襲』、ラストは日活映画・夏純子主演の『女子学園おとなの遊び』が上映された。終了したのは明け方4時50分頃だった。9時間以上の長丁場はさすがに疲れたけど、上映した作品はどれも気楽に観られるB級映画。それほど集中しなくても理解できるから何とか乗り切ることが出来たけど、オイラは体力がないからホントに疲れたヨ。この日も天気予報は雨の確率が高かったので電車で出撃。どうも自由が丘とは雨ばかりだ。明け方、上映が終わり劇場を出て自由が丘駅へ歩く。しかし路面が濡れていないから降らなかったのかな?こんな事ならバイクでくれば良かったかも。でも自由が丘という街は道幅が狭いからバイクを駐輪する場所がない。劇場前の熊野神社入り口に停めるか、最悪目黒通りに停めて10分ほど歩くか。あまりヘンな所に置いて酔っ払いに蹴り倒されたり盗まれたりしたらマズイからちょっと気を使う。
 しかし腹が減った。今回も例のごとくウイダーインゼリーや眠気覚ましのドリンク剤を大量に買い込んで臨んだのだがやはり米の飯が食いたい。駅の近くに吉野家を発見!始発まで20分ほど時間があるので食べて帰りました。食べ終わって電車の時間まで駅の周囲をフラフラ。近くには松屋があったよ。味噌汁が付くから松屋にすれば良かったなァ・・・チョット後悔。この自由が丘という街は早朝も開いている店が多い。おそらく一晩中やっているのだろう。オイラの家からはアクセスが不便だけどこんな東京の隅っこに眠らない街があるなんて、今更ながらちょっと発見でした。武蔵野館は名画座にしては治安も良いしキレイだから女性でも安心して観る事が出来る街の小さな映画館。また日活映画やってくらハイ。
(自由が丘武蔵野館は2004年2月29日(日)に閉館しました。)

 

自由が丘武蔵野館データ
(2004年2月29日(日)閉館)
オフィシャルHP参照