第38話 中野はオタクの聖地デス
中野武蔵野ホール

 

中野はJOA王者のオイラにとって聖地のような街だ。JR中野駅北口駅前の中野ブロードウェイ商店街を抜けると聳え立つ中野ブロードウェイ。そこには古本漫画でお馴染みの『まんだらけ』の他、コスプレ衣装を取り扱った店や中古LD&DVD専門店『フジヤ・エービック』、アンティークウォッチ店『ジャックロード』。最近は懐かしのおもちゃを取り扱った店も増えた。この街はオタクにとって外せない街だ。以前は週に一度は通っていた。特に何か買うわけでもないのだが、他にする事も行く所もない孤独なオタク野郎のオイラにとってここは居心地の良い街だったからだ。秋葉原はゴミゴミして落ち着かないし、懐かしグッズの店が数軒ある下北沢はオシャレで嫌悪感が走る。中野こそオタクの聖地だ。

今回紹介の中野武蔵野ホールは中野ブロードウェイ商店街を歩くと右側にコージーコーナーがある。その角の路地を入って10メートルほど歩いて右側。武蔵野ホテルの1階脇にある小さな映画館だ。ここは系列?の自由が丘武蔵野館と同様にテーマ別にプログラムを組んで上映する名画座。中はそれほど広くはない.客席数も100席無かったと思う。ここで観たのは2003年1月1日現在で3回。観た作品は下記の通り。

2002年9月27日(金) 爆薬に火をつけろ
2002年10月5日(土) 二連銃の鉄
2002年12月1日(日) 真紅な海が呼んでるぜ

 『爆薬・・・』と『二連銃・・・』は『マイトガイリターンズ』と題した小林旭特集。『真紅な・・・』は『渡哲也その光と闇』という渡哲也特集での上映でした。全てPM9時15分からのレイトショー上映。オイラが行ったときは週末なのに客は数人という入りでした。まぁこんな映画を観に来る客なんてマニアだけだよな。この時、昼は『中野任侠映画入門』と題して東映仁侠映画を特集上映していた。他にもここは『女性のための任侠映画入門』みたいなコラムを発行したりとB級映画マニアにはウレシイ特集を組んでくれる。昔はこの手の映画って浅草新劇場川崎銀星座みたいな所でニコヨンやスリ、ホモの痴漢を警戒しながらビクビクしながら観ていたもの。だからオイラのような臆病なオタク野郎はちょっと気後れしてしまう事が多かった。男のオイラでもそうなのだから女でB級ヤクザ映画が好きなんて人(そんな人いるの?)は映画館に足を運ぶなんて出来なかったと思う(ボディガード役の彼氏でもいれば別だが・・・)。そう考えるとこういうマニアの劇場は貴重だ。キレイだし治安も良いからネ。ここ数年、B級ヤクザ映画ってサブカルチャーとして評価が上がっているのか?こういうマニアの劇場で上映される事が増えて来たと思う。それはそれでウレシイ事なのだが、ビクビクしながら浅草新劇場に通っていたオイラからすると「ちょっと違うんじゃないのかぁ!」と難癖付けたくなるヨ(笑)。
 ここは小さいけどキレイだし館内の両隅には映画のチラシなどが置いてある。仮に女性が独りで来ても安心して観る事が出来る。劇場周辺は飲食店や飲み屋さんが充実しているから仲間と来てもデートで来てもオッケーだ。映画の帰りにチョイと一杯ってな調子でもイケル。とはいえオイラはJOA王者だから関係ないけどネ。
 いずれにせよ中野はオタクの聖地、現在でも定期パトロールと称して月に1度はブロードウェイ内を徘徊しております。不気味な風体のオタク野郎を見かけたらそれはオイラです・・・あははのは〜。
(中野武蔵野ホールは2004年5月7日(土)に閉館しました。)

 

中野武蔵野ホールデータ
(2004年5月7日(土)閉館)
HP参照